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DRUG STORE NEWS Vol.47~経営者の視点より

イオンモールに総合クリニックを開設

イオンモールに総合クリニックを開設~「ドクターランド船橋」が医療アプローチを変える!

イオンモール

在宅医療をはじめ、特別養護老人ホーム、各種診療所などを手掛ける医療法人白報会グループは4月、イオンの大型ショッピングセンター(SC)、イオンモール船橋への総合クリニック「ドクターランドjを開設。グループとしては2施設目となるドクターランドのオープンによって、いよいよ本格的なsc内総合クリニックの展開を加速する。

医療の後ろ向きイメージを払拭したい

Q:白報会のスタートは在宅専門クリニックだと聞いています。
A:白報会を設立し、在宅医療を手掛けるようになったのは、いまから12年ほど前、2000年のことでした。需要の拡大を見込んで進出した在宅医療の分野であり、見込みどおり確実に地域の生活者に浸透していきましたが、当時はまだこの分野で専門的に医療を展開する団体は少なく、社会における認知度も高くはありませんでした。 いまではいずれの地域でも在宅医療に関するサービスが展開されていますが、当時、在宅専門クリニックはほとんどありませんでした。 東京・荒川でスタートさせましたが、地元医師会を訪ねた際にも在宅専門ということで、かなり珍しい存在と映ったようです。
Q:どのような経緯でSC内での総合クリニック開設となったのでしょうか。
A:開業当時から在宅専門で医療を展開したように、医療に関するニーズの高まりをいち早くキャッチし、まだ日本にはないサービスを展開していくことに非常に興味を持っていました。特別養護老人ホームもそのうちの一つで、在宅医療の展開とともに、白報会が提供するサービスの柱となっています。 そして、今回新たな柱として千葉・船橋に登場し、2施設目となった総合クリニック「ドクターランド」の展開です。あらためて考えると、医療そのものは古くから生活に密着したものであるはずですし、生活者にとって、まさに生活の一部でなければならないはずです。
しかし、病院やクリニックなど実際の医療施設の多くは、生活者から見た場合、依然として敷居の高いものだったのではないかと思うのです。
それは、施設のつくりはもとより、サービスを構成する医師や看護師など、われわれ提供者側のアプローチにも大きな問題があると考えていました。多くの医療サービス提供者は、時代や環境が変化しているにもかかわらず、これまで引き継がれてきた医療の提供スタイルを踏襲しているだけのようにも見えました。医療サーピスとはいうものの、土・日曜・祝日や夜間の診療を行わない施設は現在も多く、初期医療を手掛けるプライマリー・ケアの観点から、生活者のニーズに応える施設は皆無に等しかったと言っても過言ではありません。 そのような背景から最初に開設したのが、東京・葛飾の奥戸診療所であり、さらに発展させるかたちとなったのがショッピングセンター(SC)内に開設した、初のドクターランド松戸でした。
Q:生活者からすれば、使い勝手の良い医療の姿は、当然望むことでありながら、現実には診療時間や場所の問題を含め、なかなか実現しない。逆の見方をすればそれだけ医療業界の中で解決すべき課題も多いということでしょうか。
A:医療施設として、いかに生活者に親しみやすい場所として運営できるかが最も重要だと考えていましたが、ドクターランドという名前ーつとっても、諸先輩方からは「ゲームセンターのような名前はいかがなものか…との意見を頂戴したりもしました。(笑) 思い起こせば、かつて漢字の行名が当たり前だった銀行業界に、カタカナで野菜の名前を冠した銀行が登場し話題を呼んだ時代もありました。
以降、ひらがなやカタカナで表現するさまざまな行名が登場しただけでなく、金融再編の中で銀行業界そのものが大きな変革を遂げました。
ドクターランドも当初からSCなどの商業施設内での展開を意識し、より生活者にわかりやすい名称としました。医療業界でのさまざまな意見はあるにせよ、まずは医療に対して生活者が感じている敷居を下げることが必要だと考えました。今回開設した船橋では、まだ開院したばかりにもかかわらず、ドクターランドの呼称が利用者へ急速に浸透しているように思います。
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